ビジネス

2014年6月18日 (水)

中国外交の考え方のベースにある台湾と「一つの中国」原則

Photo6月13日に東京財団の第二回「政治外交検証」公開研究会 「中国外交における原則と実利主義」に参加しました。

レクチャーに参加した理由は、国内だけでなく、海外での事業開発を数多く手がけてきていることから、”外交”の基本的な知識を身に付けておく必要があるためです。

私は、香港返還後から、中国での事業開発に携わってきました。うまくいったものもありますが、うまくいかなかったものも数多くあります。

事業開発の成功率が5%と言われている中で、政治的な要素(と思い込んでいるだけかもしれませんが)で、中国での事業開発成功率はもっと低いと実感しています。

しかし、同じようなリスクが、事業開発をやってきた他の国にもあります。「なぜ中国のリスクをもっときちんと定義できないのか?」と、悩んできました。

中国政府がどのように外交を考えているのか、歴史的背景を踏まえて理解するのが一番の近道なのですが、今まで、いろいろな方にお話を聞いても、今一つ、中国の外交戦略が理解できませんでした。

その理由は、客観的事実をベースにした仮説ではなく、現象を小さな点で捉えていたからだと思います。

そして、分からないから詳しそうな人に聞くという形で、ロシアの時のように、自分で原著の論文等をあたって勉強をしてこなかった私の怠慢さでもあります。ここ最近は、成功率をあげられないから、中国ビジネスを避ける方向でした。

今回、法政大学法学部の福田円先生のレクチャーを聞いて、そして、ご著書を読んで、客観的事実に基づいて、中国及び台湾という面で捉え、しかも、それに対してアメリカをはじめとする大国がどうリアクションしているのかについても解説いただき、非常に納得がいきました。

以下、レクチャーの簡単なメモです。

中国・台湾関係をみると、中国外交の本質が見えるのではないか?

  • 台湾海峡危機以降、政治的利用となってきている
  • 当時の台湾の政権の交代に伴って、主張が変わってきている
  • 「二つの中国」への反対 →「一つの中国」
  • 宣伝外交による「一つの中国」
  • 現実主義(プラグマティズム) 
    台湾解放よりも国家安全保障を優先(持っている場所を守る)、スローガンを国家建設や愛国主義に利用、中国としての国際的地位を獲得 
    →原則も”現実”によって変わり、変化する余地を担保した政策となっている

「一つの中国」原則の3つの要素

  1. ナショナリズム― Nationの統一、発展、膨張の中で、領土保全という考え方
  2. 原則と実利主義の柔軟性―尖閣諸島も日米同盟があるために軍事的に占領は難しい。民主党政権の時に、軍事費削減や日米同盟の関係悪化をみて、アメリカ国内の世論を変えるために、尖閣諸島問題を再燃させたと考える方が妥当。
    事実、この1-2年で尖閣危機を作り出したことで、アメリカ国内では「ただの岩を巡ってアメリカがそこまで軍事費をかけて守る必要はない」という世論になってきている。
  3. 中国の軍事力増強と米中同盟強化―アメリカと日本の関係を弱め、自分たちが強くなっていくことで、今後の情勢を有利にしていく
    →今後の懸念点になる

詳細は、福田先生の第25回アジア・太平洋賞を受賞された「中国外交と台湾―「一つの中国」原則の起源」に書かれています。

この本は、6800円+税と、非常に高価な本です。しかし、何かのセミナーに行っても、5000円、1万円とお札が飛んでいき、中身が無かったりすることもあります。それと比較すると、内容がすごく濃いので、ROIは高いと思いました。

やはり、分からなないと言って勉強をするのをやめるのではなく、あれこれ手を出してみて、自分で納得のいくものを探す努力も必要だと感じました。

2014年6月17日 (火)

Googleのスカイボックス買収

今週の気になるニュースは、Googleのスカイボックス買収です。

このWSJの記事によると、今回の買収によって、Googleは2016年ごろまでに、地球全体の画像を高い解像度で1日3回取得できるため、かなり詳細にウォールマートの駐車場の状況データであったり、はたまたサウジの油田の状況データ等を入手することが可能になるそうです。

ウォールマート等の小売りは、売上予測がより精密に立てられるし、穀物相場の予測もしやすくなるのではないかとアナリストが解説しています。

Googleは自社のプラットフォームやサービスでの顧客滞留時間を高めることで、広告ビジネス(及び現在開発中の他のサービス)の収益を拡大し、ビジネスを展開しています。今回のようないわゆるデジタルプラットフォームのデータだけでなく、リアルなデータを直接解析できるようになることで、デジタルとリアルのビジネスのシームレス化はもちろんのこと、リアルビジネス単体でも、Googleプラットフォームへの顧客滞留時間は長くなります。当然ながら、オンラインの広告以外のビジネス展開もさらにリアルになってきます。

Walletの買収の時にも、かなり興奮しましたが(他社さんのことですが…)、今回の買収はそれ以上のインパクトがあるでしょう。

現在は、90%がオンライン広告収益ですが、近い将来、それ以外の収益が増えていくのではないでしょうか。

Googleの戦略について理解したい人は、1年ほど前の、ちょっと古い英語の記事になってしまいますが、Forbesに掲載された”Deconstructing Google's Strategy: Will Google Eat Your Business Next?”という記事がおススメです。

ちなみに、どうやっていい買収ターゲットを探すのか?という質問をよく受けますが、私がGEやIBMの事業開発時代にやっていたのは、以下の方法です。

  • ベンチャーキャピタル、エンジェルに声をかけまくる
  • 銀行(都銀以外に地銀、信金)の融資部門に聞く
    (データベースを持っているので、領域別にリストを出してもらい、インターンをやとって、片っ端から調べる)
  • イノベーション大会を開く(賞金等を目当てに応募がある)
  • 大学・研究所の研究者に声をかける(インターンをやとって、北から南まで片っ端から調べる)

実際に何度も会って、欲しい技術・サービスかどうか見極めていました。

注:私が担当していたものは、シリーズBかC以上で、所属していた企業で、ある一定の規模のビジネスを創るための技術・サービス獲得の1つとしての事業開発です

2014年6月 5日 (木)

先週のDavos Experience in Tokyoの反響

先週、Davos Experience in Tokyoという石倉洋子先生が主催している会で、戦略PRについてプレゼンさせていただいたのですが、面白かったというメールをたくさんいただいています。

今回は、最近話題の「企業内社会起業家」がテーマで、ANAのBlue Wingをどうやって一般に広げていき、そして、「Vote」やPVを獲得し、存続させるか?というのがテーマでした。

そのディスカッションにあたり、他企業・他団体の事例として、戦略PRについてプレゼンさせていただきました。

2009年1月に、ブルーカレントの本田哲也さんが「戦略PR」という本を書かれて、一般に浸透したと思っていたのですが、別の場所でも依頼があって、戦略PRのお話をしたりする機会が最近多いので、まだまだ浸透していいのかな?と感じます。

最近、医療系の仕事が多いので、LG21やR-1等をテーマに話すことが多いのですが、NGOやNPOの事例も数多く出させていただいています。Communication Shut DownDriving Dogsなどのクラシックな例はもちろん、いろいろな試みがあり、成功しているものも多いので(成功の定義によりけりですが・・・本人たちが意図していること以上になれば成功かと思います)、気になる人は、戦略PR(Strategic PR)のキーワードで探してみてください。

また、Spikes AsiaというサイトのWinnersのリストを見ると、「へ~、こんなPRができるんだ!」と参考になるものがたくさんあります。私の海外事例ネタは、大体このサイトがソースです!

尚、海外では、Strategic PRで学位がとれるほど、一般的な領域になっています。

2014年4月22日 (火)

今朝の日経朝刊にインタビュー記事が載りました

Photo今朝の日経新聞朝刊に、現在発売中の日経ビジネスアソシエからの抜粋インタビュー記事「未来予測力 鍛えて」が掲載されていました。

本誌の方では2Pの特集になっておりますので、どんな資料をどのようにあたっているかについてなど、ご興味がありましたら、ぜひ日経ビジネスアソシエの方もご覧ください!

2014年4月14日 (月)

日経ビジネス4月14日号に掲載されました

Hyoshi本日発売された日経ビジネスで「今、女性管理職に必要なこと」という伊藤忠の茅野みつるさんとの対談記事が出ました。

こちらは、私が日経ビジネスオンラインで連載している「秋山ゆかりの女性キャリアアップ論」の第一回、第二回の記事の抜粋です。

初回2回は対談ですが、その後は、対談で出てきているキーワード、たとえば、人脈の作り方、スポンサーの見つけ方、イメージ戦略などについて、グローバル企業が女性幹部を育成する際に、どのようなことを教えているのかについて、書かせていただいております。

日経ビジネスオンラインの記事もあわせて読んでいただけると幸いです。

秋山ゆかりについて

コンサートスケジュール

  • 2015年2月7日(土)自主企画コンサート「数学×音楽!?~数学がひも解く音楽のヒミツ~」午後1時半~@JTアートホールアフィニス(虎の門)チケット4000円

講演のお知らせ

  • 2015年1月14日(水)午後5時~8時「理工系女子による理工系女子のためのキャリア戦略講座」@人材研究所セミナールーム
    お申込みは、こちらから
    2015年1月16日(金)午後5時~@明治大学
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