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2008年3月

2008年3月31日 (月)

エリザベス:ゴールデン・エイジ

Photo観に行きたいと思いながらも、仕事が忙しすぎて、試写会にも映画も観に行けていなかった映画を飛行機の中で見つけるとついつい見てしまいます。「エリザベス:ゴールデン・エイジ」を見ました。

内容((allcinema ONLINE)
弱冠25歳にしてイングランド女王に即位したエリザベス(ケイト・ブランシェット)。宗教問題に権力闘争、欧州列強の侵攻の危機、加えてスコットランドのメアリー女王が逃亡してきて王位を主張するなど、なおも彼女を脅かす火種が潜在していた。そんな折、エリザベスは新世界への夢を語る航海士・ローリーと出会い、禁じられた想いに駆られる。だが時は1587年に移り、メアリー処刑をきっかけに1万人ものスペイン無敵艦隊の侵攻がすぐそこに迫ってきていた…。前作『エリザベス』から約10年、カプール監督とK・ブランシェット、前作スタッフが再結集して贈る、エリザベスの新たな伝説。

エリザベスの危機管理やリーダーシップ能力はすごいものがあるなぁ..と、前作「エリザベス」と同様に、ストーリーそのものに感動してしまい、ビジネスパーソンとして、リーダーとして、見習うべき要素は多いと心から思いました。

情報収集も忠実な部下を持つことも軍を鼓舞することも...すべてにおいて、王道を歩む人でした。さすが、大英帝国の女王様です。

こういう側面を見せながらも、女性として悩んだり、追いつめられたりしている心情を見事に演技しているケイト・ブランシェットはさすがですし、脚本や演出もすごくいいと思いました。

私もそこまで強くなれるのか? 

そう、考えながら、飛行機を降りたのでした。

(総合評価:★★★★☆)


2008年3月30日 (日)

クラランス トークショー

Photo今日は、クラランスのトークショーでした。写真は、合田さんとクラランスのPRの今西さんと。

雑誌などで活躍しているヘアメイクアップアーティストの合田和人さんがヘアメイクをしてくださいました。なんと、私の大好きなオペラ歌手、森麻季さんのご担当もされているそうです!不思議なご縁(勝手に思っておりますが)を感じてしまいました。

合田さんとオペラ談義や事業再生の話をしながら(ずいぶんとトピックに隔たりがありますが)、メイクをしていただきました。また、これから暖かくなってくる季節に向けて、崩れにくいメイクの秘訣も教えていただきました!教えていただいたアイテムをネットで検索。さっそくオーダーしてしまいました(笑)

今西さんとは、打ち合わせの時から意気投合。化粧品談義で盛り上がりました。以前ここで紹介したフィックスメイクアップをくださった方で、こんなにタイムマネジメントに貢献してくれる商品をくださって、ホントに嬉しい限りです。忙しくしていながらも、キレイでいるためのアイテムをいろいろと教えていただきました。技ありアイテム(クラランスではクレバーアイテムと呼ぶそうです)がいろいろあって、忙しい女性の味方だなぁ...と改めて思いました。世の中一般的な切り口とは違うためか、雑誌では細かくは取り上げられていない商品は、なかなか見つけにくいので、こうして教えていただけると、本当にありがたいです。

化粧品の開発に携わったことはありますが、こうしてトークショーに出していただくのは初めてで、本当にいい経験をさせていただきました。お声をかけてくださったクラランスの今西さん、どうもありがとうございました!

来場者の方に、少しでもお役に立つお話ができていれば、本当に嬉しいです。


2008年3月29日 (土)

祝祭音楽劇「トゥーランドット」

Photo_6赤坂ACTシアターこけら落とし、宮本亜門演出の祝祭音楽劇「トゥーランドット」を観てきました。今月はホントに舞台ばっかり観ていますね...

内容
プッチーニの遺作「トゥーランドット」のドラマツルギーを活用し、音楽をオリジナルで書き下ろしてミュージカル化し世界に向けて新しいエンタテインメントを創る。ミュージカル「太平洋序曲」で日本人として初めてブロードウェイロングラン公演を成功させた宮本亜門がアジアに発信するオリジナル作品として演出し、宮崎アニメ、北野武映画で独自の世界観を創り出す久石譲が初本格的音楽劇に挑戦、アカデミー賞受賞のワダエミが衣装を担当する。トゥーランドットにアジアの歌姫A-Mei(アーメイ)*。王女の3つの謎に挑む東方の王子に外部舞台に初めて挑戦する岸谷五朗、王女の氷の心を操るワン将軍に中村獅童と花も実もある役者が揃った。アジアを揺るがす舞台が始動する!

(*本公演の「トゥーランドット姫」役で出演を予定しておりましたケリー・チャン氏は、中国での映画撮影中に大怪我を負ったため、医師の診断により、残念ながらこの度の公演を降板することとなりました。新たに「トゥーランドット姫」役には、“アジアの歌姫”と誉れ高い、台湾出身の歌手「A-Mei(アーメイ)」氏を起用し、予定通り公演を開催いたします。)

安倍なつみがリュー役というミスキャスト?と一瞬思うようなキャスティングで、舞台美術と衣装と演出だけを目的に観に行っていたのですが、安倍なつみさん、思った以上に上手で、びっくりしました。他の配役は最悪だと思ったけれど...

安倍なつみさんは、さすがに、元トップアイドルだけあって、本当に根性あるんだな。息があがってしまうところは、多分舞台やミュージカルの経験不足。あれだけ歌えて演技ができるとは思っていなかったので、ホントにすごいと思いました。将来が楽しみな方で、これから応援していきます!!

アーメイは論外。いくらトゥーランドットだからって、もっと日本語の発音をなんとかすべきだし、その前に、歌が下手! 完全に安倍なつみに食われていました。

そして、中村獅童さん。歌舞伎役者としては将来有望なのですから、今は舞台になんか出てないで、歌舞伎に専念した方がいいんじゃないですか? マイクを通しての声に向かない音域で、声がしゃがれてしまっているし、やはり、歌舞伎役者として成長するためには、今は歌舞伎の基礎をやるべきだと思います。

...と、配役はものすごく問題ありでしたが、舞台装置、舞台美術、演出、衣装はホントに勉強になり、さすが宮本亜門と感動しました。また、今回は、久石譲さんが書き下ろした音楽で、すごく良かったです。オペラのトゥーランドットを歌い慣れている私としては、最初は戸惑いましたけど、こういうストーリー、こういう落ちというのは、うむ、なるほど、と思いました。

劇団四季あたりの実力あるミュージカル俳優達がやると、きっとすばらしい舞台になると思います。

それにしても、第九で書きましたが、この劇場、ホントに芝居向けにつくられています。クラシックやバレエはまず無理ですね。(それでもやるんだろうけど...)


2008年3月28日 (金)

ガレとジャポニスム

Photoサントリー美術館の開館1周年記念展「ガレとジャポニスム」を観てきました。

モネもそうでしたが、ガレも日本に魅せられたアーティストの1人。日本美術をなぞるところからスタートし、それを自分の作品の中にどんどんと取り込んでいく様がよく分かるように展示されています。「もののあはれ」を現在の日本人以上に理解し、その作品で表現しているのは、何度観てもガレってすごいなぁ...キレイだなぁ...と思います。

「蜻蛉」が初公開だそうです。

蟷螂(かまきり)や蜻蛉(とんぼ)などは、よーく目をこらしてみると(こらさなくてもですが)かわいくない生き物ですが、その生をガラスの中に閉じ込め、ガラスの色を通して、美しさが伝わってきます。

私の書斎のデスクはティファニーランプが置いてあるのですが、赤や黄色などの色よりも、ガレが好んで使っていた深い緑や茶が本当にキレイだと思います。だからかもしれません。ガレの作品では、自然の色合いがそのまま閉じ込められているような、ちょっと重厚感のあるモノの方が個人的には好きです。

桜の季節のミッドタウンはキレイでした。優雅な気分になれただけでなく、日本人としての自分のルーツを強く意識させられた展示会でした。


テヘランでロリータを読む

Photo_5最近、仕事が忙しかったストレスに任せて本を大量購入していたため、書庫がパンクし、リビングにも、玄関にも、トイレにも、そして、キッチンにも本が山積みになっています。置く場所が無いから階段にまで積み上げていたら、とうとう、危ないからやめなさいと怒られてしまいました。そして、とにかく読み終わったもので、保存しないと決めたものはブックオフに売るように、スペースができるまで図書館から本を借りない、友達から本を貰わない、自分で本を買わない、この3つを守るようにと、お達しがでてしまいました。

がーんっ!!

そんなわけで、もともと乱読気味だったのに、さらに拍車がかかっている状態。

今日は、アーザル ナフィーシー の「テヘランでロリータを読む」をお風呂で読みました。

内容(「MARC」データベースより) イスラーム革命後のイラン、大学を追われたひとりの女性知識人は、「ロリータ」「グレート・ギャツビー」などの禁じられた小説を読む、女性だけの読書会を開く。監視社会の恐怖のなか、精神の自由を求めた衝撃の回想録。

ロリータを読み、それについて議論している内容は、私はそうはその本を読まないと思うところももちろんあるけれども、何よりも、規則に縛られ、監視の目を逃れることができない中で、人がどう自由でいられるのかについて考えさせられるし、また、自分がやっていることは本当に正しいことなのか、自分に常に問うて生きよと言われているように感じました。

以前ここに私は本を通じて著者や自分と対話しながら本を読むと書いたけれど、本の読み方や感じ方は人それぞれにあると思います。どんなメッセージでもいい。心をつよく揺り動かされるものが、新の書物と言えるのではないかと、この本を読みながら思いました。

ところで、話は飛びますが、p.156のこの1行は、わたしのためにある言葉だと確信しました。

「小説を読むということは、その体験を深く吸い込むことです。さあ深く吸って。それを忘れないで」

そう、本を読むというのは、ただ単に知識を吸収するだけでなく、体験を吸い込むことなんです。
#後ろで、本を大量保有する言い訳に使わないようにとの声がしますが、無視(笑)

(総合評価:★★★★☆ なんのために本を読むのか?自分がやっていることは果たして正しいのか?それを問うてくる本です。)


2008年3月27日 (木)

オン・ザ・ロード

Photo_4ジャック・ケルアックの「オン・ザ・ロード」は、すごい昔に読んだ記憶があるのですが、新訳が出たので、もう一度読み直しました。

内容紹介(河出書房新社のサイトより)
不滅の青春の書『路上』が半世紀ぶりに、躍動感あふれる新訳でよみがえる。ビート・ジェネレーションの誕生を告げ、その後のあらゆる文学、文化に決定的な影響を与えた伝説的名作。

つい最近、海外出張&バカンスから戻って来たばかりなので、旅は疲れると身にしみている私。でも、旅は疲れるけれども、取り憑かれたように、前に前に進むような旅をしてしまうときがあります。なんだかんだと、年に1−2回は、国内外を一人で放浪してしまいます。

この本を読んでいると、その気持ちがとてもよく表現されていて、ニューヨークからメキシコ・シティまでとにかくいきあたりばったりでも前に前に進んでいく2人の男性になりきってしまいました。

自由って不自由で不安なんだけれど、とっても開放感があって、「生きている」実感がある。

河出書房新社操業120周年記念の世界文学全集。読み応えのある、いい作品ばかりを選んで来ていますが、その第一回配本として選ばれた「オン・ザ・ロード」は、河出書房の意気込みすら感じます。この全集、全部で24巻出る予定なんですが、ゆっくりと買い集めていきたいと思っています。

(総合評価:★★★★★ 10代、20代の若者に読んでもらいたい!)


2008年3月26日 (水)

クラランス フィックスメイクアップ

Makeup2最近の私の仕事とエンタメ三昧生活の両立を支えてくれているのが、この「クラランス フィックスメイクアップ」。

化粧品などの話はとても親しい友人とこっそりやるもので、おおっぴらにやるものではないと信じているため、普段は化粧品の宣伝はやらないのですが、あちこちで、「なぜそれができるの?」と聞かれることが多いので、ここで秘密をご紹介してしまいます。仕事をおろそかにしているのではなくて、こういう小道具に頼って、どちらかというと乗り切っていると表現するのが正しいと思っています。

普段は会社員という本業と、コンサル/執筆/講演という副業をしているため、基本的にかなり仕事は忙しい方だと思います。(その他に、学生と歌手という顔もありますが...)
注:諸事情によりコンサル業は今月いっぱいで終了です。

この3月は、なぜか目が回るほど忙しくて、しかも、国内/海外の両方の出張が入っていたため、スケジュールはさらに過酷に。しかも天候が不安定で、飛行機欠航とか大幅遅延で、数時間のバッファを持たせてスケジューリングしたはずなのに、ぎりぎりかちょっぴり遅刻、というのを繰り返してました。

このハードスケジュールで、隙間を縫うようにして、友人と食事をしたり、舞台を観に行ったり、歌ったりしていました。もちろん、長時間フライト直後の疲れた顔で友人や仕事関係者とお食事をするのは失礼だと思っています。彼らも私のフライトが大幅に遅れたり、予定ルート変更で飛んで来ているのは知っているので、ちょっぴりくらいの粗相は許してくれるだろうけれど、やはり、キレイな格好で会いたい。

そんなときに、このフィックスメイクアップが大活躍してくれました。もともと、お化粧なおしをほとんどできないスケジュールで仕事を組んでいるので、お化粧なおしを減らすための小道具はいろいろと使っているのですが(例えば、朝のコットンマスク、マックファファクターの口紅、クラランスのフィックスマスカラなど)、このフィックスメイクアップは、朝したお化粧の上からシュシュッとスプレーするだけで、お化粧持ちを劇的によくしてくれるアイテムなんです。

東京発ロンドン着の便では、東京でメイクしたまま飛行機に乗り込み、2時間遅れでロンドン到着後、口紅をつけ直し、シルバーグリッターを目のふちに乗せた15秒メイク直しで、そのままディナーへ直行。

ロンドンからの帰国は、便がキャンセルとなり、フランクフルト経由で帰国。到着予定時間を10時間オーバーしたため、東京で入れていたディナーに間に合わないのではないかとドキドキしました。さすがに、夜の便だったためメイクは1回落としましたが、到着数時間前に、5分だけトイレに籠ってお化粧タイム(長いと他のお客様にご迷惑のため)。これ以降はメイク直しはできないと覚悟し、フィックスメイクアップをシュシュっとかけておきました。

東京に到着後、ディナーまで50分を切っていたので、自宅に寄って荷物を置いた後、来ていた服を脱ぎ、Diane Von Furstenbergのシルクドレスに着替え、口紅を塗り直し、ラメ入りマスカラをつけて、自宅を飛び出す。自宅に帰ってから外に出るまで、賞味8分。無事、ディナーに間に合いました。「疲れた様子もなく、相変わらずキレイにしてるねぇ」と驚かれました。

もちろん、出張時以外でも使っています。メイク直しの回数が劇的に減る(私はほぼゼロ)ので、時間短縮にはホントに役立つアイテムです。この他にも、クラランスからいろいろとお役立ちグッズが出ているので、この週末のトークショーの時に、いろいろと情報を仕入れてこようと思っています。

ちなみに、このフィックスメイクアップは、伊勢丹新宿店先行発売中、4月11日全国発売だそうです。

私は、トークショーの打ち合わせの際に、PR担当の方から特別にいただいたものを使っているのですが、自腹でも買い続けるつもりです。ちょっと容量が少ないのが難点で、これだけ毎日ばしゃばしゃ使うと、減りはとっても早いのです。でも、キレイと時間をお金で買えるなら、この金額はとってもお安いと思っています。

多分、キレイ女子の皆さんも独自の技をお持ちだと思います。是非、裏技を教えていただきたいです。もちろん、お化粧なんてしなければ、崩れる心配も無いわよ〜というお答えも多数あると思うのですが(実際に親しいバリキャリな友人から言われました)、中学2年生の頃からフルメイクな私は、どうもメイクなしでは落ち着かないので、そのアドバイス以外をいただきたいです!


2008年3月25日 (火)

つぐない&贖罪

なぜそんなことを思いついたのか、分からないのですが、複数作業同時進行推進派としては、一度、「映画を観ながら、原作を読む」ということに挑戦してみたかったので、挑戦してみました。

ブッカー賞受賞作家、イアン・マキューアンのベストセラー「贖罪」をジョー・ライト監督が完全映画化した「つぐない」。贖罪を読もうと思って積み上げてあったので、そうだ、これがいいと、この本と映画を同時進行しながら読み、観るというのをやってみました。
#飛行機の中でとってもヒマだったので、新たなチャレンジとなるような、ある意味エンターテイメントが必要だったのです(笑)。自分でもくだらないことをやってるなぁ...とは思いますが。

しかし、結果は散々。まず、映画が英語で字幕なしで、小説が日本語だったことが、混乱を招きました。私はどちらの言語も翻訳なしでそのまま頭に入れていくタイプなので、2つの言語でインプットするのは無理でした。小説を読みながら、映画を追う。こんな簡単なことなのに、言語が違うだけで、成立しないとは...

また、完全映画化とは言え、すべての小説のシーンを映画化しているわけではないので、映画のスピードと小説を読むスピードが、当たり前ではあるのですが、違います。映画がずっと先に行ってしまったのに、小説ではまだずいぶんとページ数があり、そこまでたどり着くまでに、もう次の話に進んでいる。小説の結果が映画の視覚情報によって分かってしまうので、各キャラクターの微妙な心の動きを読みとるところまでいかず、必死でストーリーを追いかけるようになってしまう。

結局、開始30分で映画に注力することにし、小説は、映画終了後、ゆっくりと読み直しました。

PhotoPhoto_2映画「つぐない」。

1935年の英国。広大な邸宅で恵まれた生活を送る13歳のブライオニー(シアーシャ・ローナン)は、ある週末の日、姉のセシリア(キーラ・ナイトレイ)が、噴水に飛び込む姿を見る。庭師の息子のロビー(ジェームズ・マカヴォイ)と口論になり、彼が花瓶を噴水に落としたのだった。セシリアに惹かれていたロビーは反省し、彼女への謝罪文を作成する。そしてその手紙をブライオニーに託すが、しかしそれは思わず書いてしまった、卑猥な内容の手紙だった。その手紙を読んでしまい、ひとり動揺するブライオニー。渡すつもりのなかった手紙を託したことに気づいたロビーは、セシリアのもとに駆けつけ無事に誤解を解くが、2人が結ばれた光景を偶然目にしたブライオニーにとっては、ロビーがセシリアを襲っているように見えたのだった。やがて、屋外で女性が何者かに襲われる事件が発生。現場に居合わせたブライオニーは、ロビーが事件の犯人だと証言する。こうしていくつかの誤解の末、ロビーは性的犯罪者として収監され、2人の運命は悲劇へと導かれてしまう…。

原題は、Atonementなので、小説のタイトルと同じように、贖罪の方が良かったのではないかと思います。つぐなうというのは、大辞林によると、「埋め合わせをする」という意味があるのですが、はたして、ブライオニーは自分の犯した罪を埋め合わせしたか? 埋め合わせする前に、ロビーもセシリアも戦争でなくなっているのですから、答えはNO.

とてもキレイな映像で、ブライオニーの少女だからこそ犯してしまった罪(やってはいけないことですが)と揺れ動く心がとても繊細に表現されていました。

(映画の総合評価:★★★★☆ 日本語のタイトルがちょっと...)

Photo_3さて、次は、イアン・マキューアンの小説、「贖罪」。

内容(「BOOK」データベースより) 1935年夏、13歳の少女ブライオニー・タリスは休暇で帰省してくる兄とその友人を自作の劇で迎えるべく、奮闘努力を続けていた。娘の姿を微笑ましく見守る母、一定の距離を取ろうとする姉セシーリア、使用人の息子で姉の幼なじみのロビー・ターナー、そして両親の破局が原因でタリス家にやってきた従姉弟―15歳のローラ、9歳の双子ジャクスンとピエロ―らを巻き込みながら、準備は着々と進んでいるかに見えた。だが練習のさなか、窓辺からふと外を見やったブライオニーの目に飛び込んできたのは、白い裸身を晒す姉と、傍らに立つひとりの男の姿だった…。いくつかの誤解、取り返しのつかぬ事件、戦争と欺瞞。無垢な少女が狂わせてしまった生が、現代に至る無情な時間の流れの果てに、切なくももどかしい結末を呼ぶ。ブッカー賞最終候補。全米批評家協会賞受賞。

個人的にはブッカー賞受賞作品のアムステルダムよりもずっとこちらの作品がいいと思いました。

この小説を読むと、いくら少女特有の若さ故の、純粋さ故の過ちだったとはいえ、一度犯してしまった罪は、いくら悔い改めようが許されるものではないのだと思いました。ここでは、ブライオニーの罪がスポットを当てられているけれど、戦争という悲劇についてこれだけページを割いた著者は、戦争もまた、許されることのない大きな罪なのだと言いたかったのではないかと思いました。これは、映画からは読み取れなかったものです。

(小説の総合評価:★★★★★ 感動しました)


2008年3月24日 (月)

ヘアカット in London

Photo以前ここにも書いたのですが、去年の夏まで、私の髪の毛を切ってくださっていたTakuya Sugawaraさんがロンドンへ留学し、彼がロンドンのショーやスタジオで活躍している話が風のたよりで伝わって来ていてとっても嬉しく思っていました。

しかし、私の髪の毛を切ってくれる人がその後見つかっていない...(涙)

見つかったかな?と思った矢先に、その方がお店をやめてしまって、どうしようと思っていました。

そろそろ髪の毛を切らないと、今週末のイベントに間に合わない!

今回、ロンドン出張ということで、「そうだ!菅原さんに髪の毛を切って貰おう!」と喜び勇んでメールをしたのですが、なかなか返事が来ず、もう切ってもらえないのか!?と思っていたところに、メールが来ました。

サロンでは働いていないので、切ってもらう場所がなかなか見つからず苦戦していたのですが、ロンドンにいる友人が自分も切ってもらいたいと言ってくれて、彼女の家に来てもらって2人まとめて切ってもらうことになりました。

いつものように、お任せで切ってもらって、とってもすっきり、キレイになりました〜〜

また、いろいろなショーやスタジオで活躍しているようで、ケイト・モスのヘアメイクのアシスタントにも入ったというお話があり、ホントにがんばってるなー、すごいなー、私もがんばろう!とエネルギーを貰いました。

夏には一時帰国をするらしいので、後1回、5月あたりに誰かに切ってもらって、夏まで持たせよう!あるいは、5月あたりにもう一度ロンドン出張をするというのもアリかもしれませんね。

菅原さん、ありがとうございました!!

そして、Yさん、ご自宅を快く貸していただき、ありがとうございました!


2008年3月23日 (日)

Tate to Tate

Tate1Tate_modern「偉大なアーティストの数は少ないけれど、収集させたら世界1のコレクションをつくるイギリス人(って書くと、偏見に満ちているだろうか?)。美術館に行かずして、ロンドンに来た意味はないよね〜」と、言い訳(?)をしながら、美術館巡りをスタート。

Tate BritainTate Modernへ行ってきました。Tate BritainとTate Modernは、Tate Boatが運行されているので、Tate to Tateで両方行く人が多いらしいです。私もそうしたのですが、なんと外は3度でしかも雪! テムズ川近辺は風が吹き荒れていて、さむっ!! 頭にマフラーを巻き付けて、根性だしてTate Modernへ向かいましたが、あまりの寒さに途中でめげそうになりました。Tate Modernに到着後、Cafeに直行!Ginger lemon Teaでカラダの中から暖めるっ!

William_blake1_2Williamnewton苦労して行った甲斐はありました。Tate Britainでは、私の大好きなWilliam Blakeの展示があり、予想以上に長居をしてしまいました。

William Blakeは高校時代に私がとても好きだった詩人であり画家。彼のダンテの神曲を水彩画で描いたものがとても好きで(未完ですが)、よく眺めていました。ネブカドネザル(左の絵)や科学万能主義を批判したニュートン(右の絵)は高校の授業のときに出て来たもの。実物をここで見られるとは思っていなくて、とっても感動。

これだけのコレクションがあるって、ホントに凄いです。他にもいろいろとあったんだけれど、William Blakeのコレクションで胸がいっぱいになってしまいました。

Tate_modern1Tate Modernでは、Duchamp, Man Ray, Picabiaを絶対見るべきだと言われていたので、まずそこからチェック。みんなが便器、便器って騒いでいた理由が分かりました。

うひゃ〜、これは、すごい。

とってもModernで、私はこのアートが理解できないっ!! 

トイレといえば、ウィーンのHundertwasserのトイレもすごかった(これは実際に使用しました。どこかに写真が残っているはず)。

Cubism, Futurism, Vorticismのエリアもすごく良かったです。ピカソの泣く女があると聞いていたのですが、今回はディスプレイされておらず。どこかに貸し出しているのかもしれませんね。

ほとんどの展示が無料で、来場者の£3の寄付で成り立っているのだから、すごい美術館です。私も残っている小銭は全部入れてきました。ちょっぴりの気持ちです。

Tate to Tate、ロンドンへ行く機会があれば、是非観に行って見てください!


眠れる森の美女

SleepingThe Royal Balletの「The Sleeping Beauty (眠れる森の美女)」を観てきました。
#読者の方々から「ホントに仕事してるんですか?」とメールが来ていますが、仕事はちゃんとしてますよ〜〜。仕事が終わったので、休暇モードですが。

眠りは子供の頃から何度も(たぶん10回以上)観ているのですが、ロイヤルのを見るのは確か2回目。バレエは、眠り、白鳥、ラ・シルフィード、ジゼルあたりが好きです。白いバレエ系はとっても好き。

ロイヤルの眠りは、衣装がキレイだったことを覚えていて、今回はどんな衣装かわくわく。記憶通り、とってもキレイな衣装で、きらびやかすぎず、ちょっと押さえた色だけれども、細かいラメ入りの衣装で、踊るたびに沸き立つような、そんな衣装にうっとり。

オーロラ姫を踊ったTamara Rojoさん、すっごくかわいかったです。オーロラは難しいのに、最後の最後までねばって見せる踊りをされて、姫って感じのかわいさと可憐さをあれだけハードな踊りで最後の最後まで見せ尽くす、プロ意識の高さに感激しました! 

赤ずきんちゃんとオオカミ、ネコのカップルはホントに童話から出て来たみたいで、すっごく笑えました。特に、ネコの足使い。パ・ドゥ・シャが決まってて、おぉ〜〜、ねこっぽい! そして、手の使い方。 舞台でどう見せればお客さんに響くのか、とっても学びが多かったです。

ブルーバードは、佐々木陽平さんでした。おっ、佐々木さんだっ!!と、プログラムを見て、感激!彼がローザンヌで入賞したときに、たまたま見ていたこともあり、そういえばどこかでロイヤルに入団したというのを読んだ記憶はあったのですが、こんなところで踊りを見られるとは思いませんでした。躍動感いっぱいのブルーバード。素敵でした!バレエの世界で、世界的に日本人の方が活躍されているのを見るのはとても嬉しいです。

魔女カラボスにも言及しておかなければ... Genesia Rosatoさんがやったカラボス。衣装がすっごく良かったです。おどろおどろしすぎず、しかし、魔女の悪の部分と妖婉さをうまく出せている衣装。もちろん、踊りも良かったのですが、この衣装はすごくいい! それから、遠くから見ていても、指の1本1本の使い方がはっきりと分かる手の使い方をされていて、本当に勉強になりました。

眠り、サイコーに良かったです!


2008年3月22日 (土)

ミュージカル:Wicked

Wicked誰も知らない、もう1つのオズの物語のキャッチコピーで有名なGregory Maguireの本が原作のミュージカル「Wicked」を観てきました。

劇団四季も上演中なので、日本語でのストーリーはこちらでご確認ください。

隣の席のファミリーは、9歳の女の子がこのWickedに熱中していて、この3ヶ月で4回も舞台を観に来ているそう。仕事などで会う人たちに、滞在中にどのミュージカルを見るのかと聞かれ、いくつかのミュージカルの名前を出すと、必ず、Wickedはすごくよかった、と言われるので、とってもおススメのミュージカルなのねと、わくわくしていました。

Apollo Victoria Theaterはものすごく大きな劇場で、劇場の大きさを活かした舞台設営になっていて、スタート前から、この舞台は面白そうだという予感。

そして、ミュージカルがはじまると、ものすごく面白くて、会場は爆笑の渦。エルファバとグリンダの不思議な友情に心打たれ、オズの魔法使いによって、悪者に仕立て上げられたエルファバと、救世主に仕立て上げられたグリンダは、お互い別の道を生きていくことになる... 最後は、ほろっと涙が出ます。

韻の踏み方や言葉使いがものすごく面白くって、大人も子供も楽しめるミュージカル。すごく良かったです!!!


2008年3月21日 (金)

ミュージカル:The Phantom of the Opera

Phantom何度も繰り返し観てしまう舞台が誰にでもあると思いますが、私にとっての「The Phantom of the Opera(オペラ座の怪人)」はその1つ。舞台は今回で24回目、映画は数えきれないほど(たぶん50回は超えています)観ています。

何度も観てしまう理由は、私が10代の頃、クリスティーン役でオーディションを受けていたことがあるからだと思うのですが、クリスティーンを歌わなくなっても、何度も何度も観てしまうのは、もはや習性と化している!? 

同じ時間帯に、Covent GardenのThe Royal OperaではチャイコフスキーのEugene Oneginが上演されていたのですが、チャイコって気分じゃないと、The Phantomへ行ってしまいました。今の生活を考えると、Oneginを観ておいたほうがいいのは百も承知なのですが... 

The Phantomに話を戻すと...

自分が、歌っていたから、ものすごく厳しい目でチェックをしてしまうので、「そこまで言うことはないだろう!」と言われてしまいそうですが、はっきり言って、今回のThe Phantomは、時間とお金のムダ。大変残念なことに、クリスティーンがとっても下手でした。

とにかく、歌が下手。音があたってない。さらに、発音がとっても甘く、特に、iとeの発音は耳障りなほど、聞けたもんではない。ミュージカルだから、ベルカント(オペラの歌唱法の1つ)と違って当たり前なのですが、あそこまでiとeを横に広げてしまうと、ものすごく平べったい音になってしまうだけでなく、音があたらなくなります。英語は特にiとeの音が平べったくなってしまうので、もっと深い音を出さなければ、下品になってしまいます。

マイクにたよりすぎていて、ピアニッシモのところの腹式呼吸がきちんとできていず、声がかすれていました。マイクに頼らず、ピアニッシモはもっとぐっとおなかに力を入れてピアニッシモで歌えばあぁはなりません。

そして、カデンツァ。カデンツァのパターンが私好みではなかったというのは抜きにして、客をなめるなーと言いたくなるほど、間抜けなカデンツァで音をはずして、しかも複数の音が抜けていました。

あ、り、え、なーーーい!!!

と、叫びたくなるほど、ひどかった。

あぁこれならThe Phantomを見に行かず、Covent Gardenに行けば良かったと激しく後悔しました。

しかし、人の振り見て我が振り直せと言いますので、私もここに書いたことを人から言われないように、注意して歌おうと思いました(特に英語の発音のところ)。


Royal Academy of Arts: From Russia

From_russiaやらなければいけない仕事が片付いたので、ロンドンエンタメ三昧な生活になりつつあります。
#仕事の合間を縫ってでも、エンタメ三昧しているから、何を今更と言われそうですが。

ものすごく列ができているのでまだ観られていないと嘆くロンドン子に、「さっき観てきたよ〜」と言って驚かれたRoyal Academy of Artsの展示会「From Russia」に行ってきました。

ピカデリーサーカスからちょっと歩いたところにあるRoyal Academy of Artsの門をくぐると、もう行列ができていて、その長さにちょっとどっきりしましたが、並んでいる人に声をかけてどのくらいで進んでいるか聞いたところ、1時間程度でいけるなとふんだので、並ぶことにしました。

待ち時間は1時間強くらいでした。前のイギリス人の女の子と、後ろのインド人の夫妻と、4人でおしゃべりしながら待っていたので、それほど長くは感じませんでした。Time Outに出ているものの話で盛り上がりました。 

日本でやっていたプーシキン展にも行っているので、おなじみの絵も少なくはなかったのですが、並べ方とか展示の仕方の違いもあって、思っていた以上に楽しむことができました。

あちこちでおススメと言われている展示会だけあって、すごく良かったです。これは、おススメです!!


2008年3月20日 (木)

ミュージカル:The Sound of Music

The_sound_of_music悲しくなるくらい間抜けなことをしてしまいました。Mamma Miaのチケットを手配していたのですが、出張前のドタバタの中でやっていたので、ロンドンで予約したつもりが、なぜかアイルランドでのチケットを予約していた私。あまりのショックに呆然としてしまいましたが、そんなことでめげていてはダメだ!!と思い、ロンドンでその時間にやっているミュージカルを見ることにしました。

チケット取れるかなーと思いながら劇場へ行ってみると、なんと最前列が£20で1席残っていると言うではありませんか!

神様、ありがとうございます!!

と、感謝しながら、もちろん、そのチケットを購入。そして、劇場へ!!

The Sound of Music」を観てきました。

"The Hills alive with the sound of music♩"ではじまる有名な曲からスタート。

実は、このミュージカルを舞台で観るのは初めて。

映画をどうやって舞台に仕立て上げるのか、すごく興味があったのですが、なるほどなと思うところで、ストーリーをつなげていっているので、大幅にカットされていても、ちゃんと理解できるようになっていました。

また、舞台の作り方が、山のところは、舞台中央に円盤型のリフトできるものを設置することによって、山の斜面を作り出すという工夫がされており、舞台作りのうまさにうならされました。

おなじみの曲ばかりなので、ホントに楽しく2時間半を過ごせました。

Mamma Miaチケット事件から、すっかり立ち直ることができました(笑)
#チケットが£14だったのを、安すぎるなぁ〜と思いながらオーダーしたことを思い出し、なるほどそういうことだったのかと納得してしまいました。


2008年3月19日 (水)

Vanity Fair尽くし

2004_vanity_fair「悪女(原題:Vanity Fair)」は何度か見ていた映画なのですが、飛行機の中でやっていたので、ついついもう1回見てしまいました。

内容(Yahoo! 映画より)19世紀のイギリスを舞台に、孤児となったヒロインが美貌と知略を巧みに駆使して憧れの上流社会へのし上がっていく、サッカレーの「虚栄の市」を映画化した文芸ドラマ。

リーズウィザースプーンが主役をやっているのですが、とっても似合っていました。こういう映画好きです。

Vanity_fair通りかかったロンドンのNational Protrait GalleryVanity Fair Portraits(Photographs 1913-2008)が開催していたので、映画みたばかりなので、ついついチェック。

This remarkable exhibition showcases 150 portraits including classic images from Vanity Fair's early period, displayed for the first time alongside photographs featured in the magazine since its re-launch in 1983.

知らないことだらけで、映画のイメージと重なるところや、映画では感じ取れなかったところまで、このポートレート展でさらに感じ取ることができて、なんだか嬉しくなりました。

Vanityfaire2ポートレート展を見た後、4月21日のコンサートで使いたいと思っている小道具の古本を探しに、古本屋が並ぶ通りへ赴く。そこでなんとWilliam Makepeace ThackerayのThe Works of William Makepeace Thackeray Vanity Fairを見つけてしまいました。偶然って重なるものなんですね!

ざっと立ち読みしたのですが、主人公のベッキーって強烈すぎます。相当頭がよくないとこのベッキーのような生き方はできませんね。

イタリア留学時代の友人を思い出しました。


BOAOと日経WOMAN

日経WOMAN4月号「仕事に役立つ必読本125」とBOAO4月号の「仕事うつを防ぐ実践スキル」に、『働きウーマンの1日30分「思考力」エクササイズ』が紹介されています!


2008年3月18日 (火)

世界のマイスターをめざして

Photo飛行機がかなり遅れているので、すでに3冊目の本に突入していて、このままでは手荷物で持っている本を全部、成田空港で読み切ってしまうのではないかと、不安に思いながらも、ページをめくってしまいます。DVDも何枚か持ってきているので、それに、空港には本屋もありますから、まったく活字や映像や音楽がなくなってしまうことはないと思うのですが... 

神田真吾さんの本、「世界のマイスターをめざしてて -ハプスブルク家宮廷料理を受け継いだ日本人- 」は、今日読んだ本の中で、一番いいです。


出版社/著者からの内容紹介(Amazon.co.jpより)

世界へ羽ばたく若きマイスターの挑戦!
ハプスブルク家の伝統ある食文化を今も守り続けるオーストリアのキュッヘンマイスター(料理名人・親方)たち。このキュッヘンマイスターの資格は、一生に一度しか受験できない超難関試験として知られている。その試験に2004年5月、29歳にして日本人で初めて合格した料理人・神田真吾のサクセスストーリー!

赤坂のカーウントカーのシェフ、神田真吾さんの本が出ていると聞いて、入手した本です。30歳のときに書かれたようですが、「やりたいことに向かっていくその集中力と忍耐力はすごい!この人、プロだ!」と、素直に感動しました。

やりたいこと、自分がやっていることに対して、真摯に向き合い、ひたむきに全うしていくことの美しさを見て、私もがんばろうと思いました。

今日はこれからロンドンです。


2008年3月17日 (月)

満開のサクラ

Ca390131関東の北の方で、満開のサクラ発見。ちょっと時間があったので、お茶を飲みながら、花見をしました。

千鳥が淵は、零分咲きですが、こちらでは満開。

地理的に不思議な現象だと思ったのですが、誰か、理由を教えてください〜〜


2008年3月16日 (日)

熊川哲也さん復帰!

Kumakawa_no9昨年5月に右ひざ前十字靱帯を損傷した熊川哲也さんが、赤坂ACTシアターで公演中の「第九」で復帰しました!!

赤坂ACTはバレエ向きではない劇場の作り。もちろん、声楽向きでも無いわ。こんなバレエ向きでない劇場で、復帰して、大丈夫!?とちょっぴり心配になってしまいました。
#自分も舞台に出るようになっているので、最近舞台の作りがとっても気になる私。

熊川さんは第四楽章しか出ませんでしたが、そして出てきた瞬間はひやっとした立ち方をしたところがあったのですが、後はちゃんとこなして、さすがプロ!! まぁ、怪我したことを知らない人が見たら、なんじゃこのレベルは!となるかもしれませんけど。

しかし、第九の仕上がりはいまいちですね。まだまだブラッシュアップすべきところはたくさんありますし、熊川さんは振り付けに徹するか、ダンサーに徹するか、どちらかにした方がいいのではないかと思います。個人的には、ダンサーでいてほしいのです。前にも書きましたが、Kバレエカンパニーのレベルはそれほど高くなく、熊川さんが踊らないのであれば、興味なし。

今週からロンドン出張なので、ロイヤルバレエ団の眠りを見る予定です。それと比較してしまいそうです。

(総合評価:★★★★☆ 熊川さんが踊るところを見たかっただけ。しかし、彼のプロ意識の高さには脱帽。私も見習わなくては)

さて、月末は、ACTで宮本亜門さんのトゥーランドットを見る予定です。今月は、舞台ばっかりですね〜。


2008年3月15日 (土)

国のない男

Photoカート・ヴォネガットの「国のない男」を読む。

出版社/著者からの内容紹介
カート・ヴォネガット遺作、ついに刊行! 2007年4月に永眠したヴォネガットが2005年に本国アメリカで刊行し、NY Times紙のベストセラーになるなど、往年の読者を超え広く話題となったエッセイ集。2007年1月のインタビューで、本書が最後の1冊となることを明言したことで、日本においても刊行が待ち望まれていました。

著者自身のイラストで彩られた本書は、ヴォネガットの憤りを含んだ言葉と、彼の愛すべきアメリカや人類すべてへ向けた優しい文章が詰まっています。時にはジョークで、また時には絶望的に、そして常に鋭く......。

翻訳には学生時代からヴォネガットを愛読してきた金原瑞人氏。またヴォネガットへの愛を公言してやまない爆笑問題の太田光氏からも、すばらしい推薦のお言葉をいただきました。往年のヴォネガット読者にはヴォネガットの最後のメッセージとして、また初めて読む若者には、現代を生きることの意味を考える道しるべとして、必読の書です。

金原さんの訳はとっつきやすいので悪くはないと思います。が、英語の中級者以上には、原文で読むことをおすすめしたいと思いました。

理由は、日本語に訳してしまうと、なんだかちょっと違うなぁ...と思うところが多々あったため。特に、アメリカに対する批判的なブラックジョークは、和訳で読むと違和感あり。

個人的には、最近、レミゼラブルを読んだり、それをベースに議論をしたりしたからかもしれないが、P.23の以下のくだりにいろいろと考えさせられました。

「社会主義」は決して悪いものではない。それは「キリスト教」が悪いものでないのと同じだ。

中途半端だったり、都合のいいところだけを取ろうとするのが、いけないことなのではないかな... なぞと、いろいろなことを自問自答しながら読めるのが、この本の存在価値なのではないだろうか?

(総合評価:★★★★☆ 翻訳ミスなどがあるので。しかし、それでも読む価値はある本です)


2008年3月14日 (金)

戦争のリアル Disputationes PAX JAPONICA

Photo押井 守 氏と 岡部 いさく 氏の対談 「戦争のリアル Disputationes PAX JAPONICA」を読みました。

内容紹介(Amazon.co.jpより)
戦争を描き続けた男・押井守と戦争を語り続けてきた男・岡部いさくが「戦争の本質」に迫る!

押井 軍隊っていうのは、常にどこかしら妄想をはらむ部分があると思う。
自分が作り出したガジェットと心中しちゃうのか、それとも有効活用するのか。
これも言ってみればディテールから戦争の本質に至る過程のひとつの道筋には違いない。
僕はそれが仕事だから、戦争を考えるときにガジェットから考える。

岡部 文化の中の戦争の位置づけというか、戦争ってものをいつもファンタジーとか物語の世界を
棚にひょいっと上げて、そこで下から眺めて「あー、面白いね」っていうようなのが、
日本人の伝統的な姿勢じゃないですか。(本文より)

いま、日本に必要な『戦争のリアリティ』とは何か?
各界を震撼させる衝撃の問題作がここに登場!!

細かいところばかりを語っていて、全体論が見えない...というのが、率直な意見です。内容紹介のところで押井監督が「ディテールから戦争の本質に至る...」と語っているところからも分かったのかもしれませんが、ここを出版社が内容紹介としてピックアップした理由がここに詰まっているのが分かるのはある程度まで読んだ後。

自分にとって興味のある問題を掘り下げて考え、人と議論するときに、第三者から見たらどう見えるのか?と考えさせられた本でした。

(総合評価:★★☆☆☆ 押井監督は映像中心の方が彼の伝えたいことが伝わるように思いました。)


2008年3月13日 (木)

4月21日のコンサートのチラシ

Carrie20080421brochure_24月21日の国際芸術連盟新人推薦コンサートのチラシが送られてきました。(チラシをクリックするとPDFが見られます)

フルカラーでびっくり! 紙の材質もよく、お金をかけてもらったなぁ〜と、とっても嬉しいです。

右上に、前売り券の電話番号も載っておりますので、ご興味のある方は是非いらしてください。

私は午後8時半頃の出演予定です。





2008年3月12日 (水)

忙しい女は手料理がうまい

母が遊びにきたときに置いていった本、「忙しい女は手料理がうまい」を読む。

高見沢たか子さんというノンフィクションライターが書かれた本です。2人の子育て中の彼女は、ワーキングマザーとして、時間がないから、美味しいけれど、ぱぱっと短時間でつくれるお料理を必要に迫られてつくるようになったことから、この本を書いたようです。エッセイ+簡単レシピで構成されています。

12ヶ月の暦に分かれているので、今月だとどんなものがいいのかな〜とぱらぱらとめくって、今日の献立のヒントにするのにも最適。母が私に置いていった理由がよく分かりました(笑)。

この本は、1990年と約20年前に出ている本ですが、紹介されているレシピは、和食だけに偏らず、洋食やエスニック風など、バラエティに富んでいて、この高見沢さんという方の幅の広さに驚きを隠せませんでした。

ホントにいい本なので、キッチンに置くこと決定です。
#我が家では、お料理本のいいもの(私がこれは使える!と思ったもの)は、キッチンに置いているのですが、キッチンスペースが狭いため、キッチンに置ける本は限定10冊まで。1冊はいるとどれかが落ちるという過酷な(?)競争が繰り広げられているエリアです。


2008年3月11日 (火)

君のためなら千回でも

Photo_5京都にいるのになぜか映画館にいる私。「君のためなら千回でも」を観てきました。

内容
ソ連侵攻前の平和な時代を送るアフガニスタン。裕福な家庭に生まれた少年・アミール(ゼキリア・エブラヒミ)は、誕生と同時にに母親を亡くし、父親に疎まれていると不安を抱きながら暮らしていた。そんな彼の心の支えとなったのが、父の友人であるラヒム・ハーン(ショーン・トーブ)と一つ年下の召使の子供・ハッサン(アフマド・ハーン・マフムードザダ)だった。アミールとハッサンは、幼い頃から一緒に育ち、兄弟のようにいつも一緒に行動をしていた。しかし、冬の最大のイベントである凧揚げトーナメントの日、思いがけない出来事が2人の関係を冷酷に断ち切る――。それから時が流れ、アメリカで生活を送るアミール(ハリド・アブダラ)の元に一本の電話がかかってきた。そして、彼は衝撃的な事実を知らされることになる…。

Newsweekの記事に紹介されていたこの映画。

この作品は、アフガンの戦争や「狂気」でなく、そこに生きる人々に焦点を当てた初めてのハリウッド映画だと思う。

主演のアブダラさんが上記のように語っていたので、「普通に生きる人々はどのように何を感じ生きているのか?」という観点を見たくて、どうしても観に行きたいと思っていました。

賛否両論ある映画なのは耳にしていました。周囲の友人の中には、アメリカナイズされすぎてて、キレイなハリウッド映画すぎてイヤになると言っていた人もいたのですが..私は、とってもいい映画だと思いました。

こういう激しい状況の中を生き抜いてきた、アメリカに移民して溶け込まざるをえなかったアミールだって、やはり、戦争の犠牲者なのです。苦しいことは山ほどあったはずだし、友人を見捨てた自責の念だってあったと思う。でもそれを封印しなければ、生きていけない。望郷の気持ちだって、半端じゃなかったと思います。

大学時代のルームメートのことを思い出しました。難民キャンプを経て、やっとアメリカに移民のできたのですが、難民キャンプで5歳のときに、複数の人たちにレイプされたことから、(本人はその記憶を抹殺していて、彼女のお姉さんから注意してほしいことがあると事前に連絡を受け、知らされました)夜中に泣き叫ぶことがありました。そのときは、胸に抱きかかえるようにして(胸は女性らしさの象徴で、彼女は女性の胸に抱かれると安心するらしい)、彼女がもう一度寝るまでそばにいるのが常でした。

普段は明るい元気なとってもアメリカンな子でしたが、夜中そういう状態になるのを知っているのは、彼女の家族と私など、ごく一部の人だけ。知らない人は、移民にも見えず、脳天気なアメリカ人に見えたかもしれません。

彼女と彼女の家族は国も、母国語も、何もかもすべて捨てて、アメリカで生きのびる決心をして、海を渡ってきた人たち。彼女のお姉さんが、「レイプされようが、殺されかけようが、それでも生きている。生きているということは、未来にチャンスがあること」と、下手な英語で一生懸命話していたのが、印象的でした。

この映画を見て、思い出したのは、この時の、お姉さんの切羽詰まった声でした。

いろんな思いが混じり合って、とても泣けました。

アメリカ人的視点でつくられたと思う方も多いかもしれません。それでも、この映画が伝えたかったことは、多くの人々に伝わったのではないかと思います。

ハッピーエンドではない映画だと思いました。戦争をなくすために、私は何ができるのだろうか? こういう映画を見ると、いつもその疑問が浮かびますが、答えはまだ出せていません。
(総合評価:★★★★★ いい映画でした。原作も読みます。) 


2008年3月10日 (月)

マジック・フォー・ビギナーズ

Photo_3本屋さんのPOPで店員さんが絶賛したとおススメされていた本「マジック・フォー・ビギナーズ」を衝動買い。そして、電車の中で一気読み。

内容紹介
アメリカ東海岸に住むジェレミー・マーズは、巨大蜘蛛もの専門の人気ホラー作家を父に持つ15歳の少年。毎回キャストが変わり放送局も変わる、予測不可能で神出鬼没のテレビ番組「図書館」の大ファンだ。大おばからラスベガスのウェディングチャペルと電話ボックスを相続した母親とジェレミーは、そこに向けての大陸横断旅行を計画している。自分の電話ボックスに誰も出るはずのない電話を何度もかけていたジェレミーは、ある晩、耳慣れた声を聞く。「図書館」の主要キャラのフォックスだった。番組内で絶体絶命の窮地に立たされている彼女は、ある3冊の本を盗んで届けてほしいというのだ。フォックスは画面中の人物のはず。いったい、どうやって? ジェレミーはフォックスを救うため、自分の電話ボックスを探す旅に出る……。爽やかな詩情を残す異色の青春小説である表題作(ネビュラ賞他受賞)。 国一つが、まるごとしまい込まれているハンドバッグを持っている祖母と、そのバッグのなかに消えてしまった幼なじみを探す少女を描いたファンタジイ「妖精のハンドバッグ」(ヒューゴー賞他受賞)。なにかに取り憑かれた家を買ってしまった一家の騒動を描く、家族小説の傑作「石の動物」。 ファンタジイ、ゴースト・ストーリー、青春小説、おとぎ話、主流文学など、さまざまなジャンルの小説9篇を、独特の瑞々しい感性で綴り、かつて誰も訪れたことのない場所へと誘う、異色短篇のショウケース。

今まで結構いろいろなタイプの小説は読んできたつもりです。でも、この小説ってホントに不思議な小説で、今までに読んだことの無い小説です。

なんて説明していいんだろう?この不思議感!というのが正直な感想です。

ユニークって言葉ではくくれないほど、不思議な不思議な小説。この人が女流作家だからというようなことを帯に書かれていますが、それは女性だからではなく、この人そのものがホントにユニーク。ユニークというより、宇宙人!というくらい、変わった小説です。

こういう人の小説を読むと自分もユニークとか宇宙人って言われているけれど、私はたいしたことないなぁ〜と思ってしまいます。なんてフツーなんだ...どこが人と違うんだ!?と、自分の存在意義さえ疑いたくなるような小説で、隕石がどーんっと自分の心の中に落ちてきた、そんな気分になります。

(総合評価:★★★★☆ 一生に一度はこういうとっても不思議な小説は読んでみるといいと思います.毎日だと普通の世界観の中に住めなくなりそうだけど。)


YY(わいわい)のご紹介

YY(わいわい)は、美味しいものが大好きで幼なじみの加藤ゆきと秋山ゆかりの2人が結成した食べ歩き女子会です。

加藤ゆきは、食いしん坊がこうじて「野菜ソムリエ」の資格を取得。OLをしながらフードの世界へ足を踏み込み、美味しいものを探しに海外まで出かけてしまう行動派です! 

秋山ゆかりはこのブログのオーナーで、ベストセラーとなった「ミリオネーゼの仕事術」の著者。経営コンサルタントを経て、大手メーカーで事業開発を専門として勤務する傍ら、ソプラノ歌手としても活動中。

2008年3月 8日 (土)

グランディーバ・バレエ団ジャパンツアー

Photo_2「グランディーバ・バレエ団ジャパンツアー〜笑いのレシピ〜」を観てきました。

グランディーバ・バレエ団は、男だけのバレエ団。男の人が、なが〜いばちばちまつげをつけて、白鳥になっちゃったり、そのすごいメイクテクで美女になっちゃったりするのですが、男の人がやっているので、とっても激しく逞しい。そのギャップに大爆笑してしまうバレエ団。

ずいぶん前にチケットを購入して、今日この日を待っていたので、朝からわくわくしどうしでした。

プログラムは、バレエ学校/ゴーフォー・バロッコ、パ・ド・ドゥ、瀕死の白鳥/アイススケートをする人々。

コミカルな演技だけでなく、そのテクニックもすばらしい。男性だから、女性よりも体が固いはずなのに、そしてあれだけの体重(失礼!)をポアントで支えるなんて.. 筋肉の使い方とか、その美しさには、もうため息です。

バレエ学校では、下手なように見えるように演技するのは大変だったと思うし、瀕死の白鳥はその手の動きがホントにしなやかで、でもコミカルで、あれだけ瀕死の状態を表現できるカラダが凄いと思うし、アイススケートをする人々は、アイススケートをしているように見えるバレエの動きに驚く。

あぁ...プロって凄い〜。鍛えられたカラダと高い芸術性。見ていて、はぁ〜〜となります。

コミカルで楽しいので、バレエが初めて!という人にも楽しめるおススメなバレエ団です。
#個人的には、マシュー・ボーンも好きなんだけどね。マシューよりもコミカル度が高いです♩

アンコールがすごかったです。10分以上は続いたかと思います。最後の最後までとっても楽しいバレエでした。
(総合評価:★★★★★ とにかく、笑いました)


2008年3月 7日 (金)

撤退の研究

Photo4月より新しい会社でお仕事をすることになったのですが、執筆・講演以外の副業は禁止のため、今月いっぱいで4年ほど個人で行っていたコンサル業務を終了することになりました。こんな状況だからなのか図書館で目に飛び込んできた「撤退の研究」。思わず熟読してしまいました。

無理な論理にしがみつくな!軍事と企業の実例から、的確な情勢判尊、スピーディな決断とタイミングのよい実行を学ぶ。

各章が軍事編と企業編の2つのパートからなっていて、同じテーマを対比して見ることができるのは、面白い試み。しかし、軍事と企業を8つのテーマで無理矢理語った感じも否めず。また、企業編の方がケースとしてうまく書けていて読みやすいように思いました。

しかし、面白さからいくと、信長の金が崎撤退やキスカ撤収作戦が断然面白い。なじみの無い話だから読みにくい気持ちになるのかもしれませんが(ここに出てくる企業編のケースは自分でもよく分析しているから読みやすいのかもしれませんが)、軍事編は読みにくいにも関わらず、本当に学びが多い。優秀なリーダー(軍事だから司令官か?)がこんな撤退をさせてしまうのだと、本当に関心してしまいました。

戦略的な決断とはこういうものなのだと、失敗をどうやって記録し、そこから反省点と学ぶ点を見いだして、次につなげていくか(記録に残し、かたり次いで、次の世代に伝えるという行為も含め)。同じジャンルの仕事をしているはずなのに、私はまだまだプロ意識が足りないなぁと反省するばかりです。

久々に読み応えのあるいいビジネス書に出逢いました。これは、おススメです。

(総合評価:★★★★★)


2008年3月 6日 (木)

存在の耐えられない軽さ

Photo仕事などでバタバタしていたので、あまりゆっくり読める環境ではなかったのですが、ついつい手元にあったミラン・クンデラの「存在の耐えられない軽さ」を読んでしまいました。

内容(「BOOK」データベースより)
本書はチェコ出身の現代ヨーロッパ最大の作家ミラン・クンデラが、パリ亡命時代に発表、たちまち全世界を興奮の渦に巻き込んだ、衝撃的傑作。「プラハの春」とその凋落の時代を背景に、ドン・ファンで優秀な外科医トマーシュと田舎娘テレザ、奔放な画家サビナが辿る、愛の悲劇―。たった一回限りの人生の、かぎりない軽さは、本当に耐えがたいのだろうか?甘美にして哀切。究極の恋愛小説。 

哲学的な部分がもっと理解できると、さらにこの小説を楽しめるんだろうなぁ...と思いながらも、なんとも不思議な小説で、引き込まれてしまいました。

映画化もされているようですが、映画でこの内容すべてをカバーするのは、時間的制限もあるのでほぼ無理と思っていて間違いないでしょう。

性描写が話題になったようですが(友人がそういうことを言っていたように記憶しています)、私はトマーシュとテレザ、サビナなど、すべての登場人物が、肉体だけではなく、精神的にもつながっていっているところが、「人生」そのものを写し出していると思い、そちらの方に強く心を動かされました。

軽く読める小説でないのは間違いないのだけれど、たった1回限りの人生、どのように生きたい?と自分に問いかけながら、そして、ここに出てくる登場人物がバラエティーに富んでいて、自分の考えを反映させながら答えを探していけるので、知的に面白かったです。

(総合評価:★★★★★ こういう小説は好き。高校の哲学の教科書を引っ張りだしてきて、勉強しなおしてからもう一度読み直したい。時間に余裕のあるときに、読みなしたいなぁ.... 今日はバタバタだった)


2008年3月 5日 (水)

セ・シ・ボン

Photo先日、友人の勝間和代さんが王様のブランチに特集されたときに、ランキングに入っていて初めて知った平 安寿子さんの「セ・シ・ボン(C'est si bon)」 が届き、早速読みました。

生き迷っていた若いタイコが、留学先のパリで出会った、風変わりな人物、おかしな出来事。笑って、あきれて、やがてしみじみとする、調子っぱずれの留学物語。

1979年の留学記をなぜ今になって出版するのだろう?と、思いながら読んだのですが、想像以上にいい本でした。

例えば、以下の下り。

小さい欠点しかない男には、小さい長所しかない。大きな欠点のある男には、大きな長所がある。そして、男の大きな欠点が許せない女もまた、小さな長所しかない甲斐性なしなのである。(「大きな欠点のある男」より)

うーむ、するどい観察力だ。

神様は何かを奪うとき、必ず、別の何かと等価交換してくれる。そういうことも、過去を俯瞰すれば見えてくる。

写真は、二度と戻ってこない時を刻印している。その時間は失われているが、確かにあったことを証明してくれている。

生きていくのは、しんどい。たまさか幸せを感じても、満ち足りた気分は一瞬で消える。自分がどんなに恵まれていたかわかるのは、その時が過ぎ去ってからだ。(「あとがき」より)

執筆を生業としている方だけあって、ものすごくいい表現をしていて、なるほど〜と思えるところがたくさんあります。

パリの留学記がすばらしいというわけではなく、30年近い時を経たからこそ紡ぎだせる言葉があるのだと教えてくれた本です。

(総合評価:★★★☆☆ ブランチを見てなかったら手に取ってなかったと思う本。彼女の小説を読んでみようと思いました)


2008年3月 4日 (火)

不安感の効力

著書の「稼ぐ力の育て方」に、不安を成長の原動力としている話を書いたのですが、その後、いろいろな人から、「ポジティブ心理学において、不安よりも、自信を持つことの方が成功につながると言われているので、秋山さんの考え方はおかしい」、とか、「秋山さんはいつも自信が無いといいながら、自信が無いのになんでそれだけの成果を出せるのか理解できない」というようなメールやコメントを頂き、「私がおかしいのかなぁ...」と思って、心理学者の先生やセラピストなどに相談していました。

最近、聞いたお話の中で、「お、これは!!」と思うお話があったので、ご紹介。

楽観主義を中心として、人間のポジティブな特性を研究していらっしゃる昭和大学の古川真人先生が、最近、不安感の効力について研究していらっしゃるそうです。

その研究の中で、不安感を人間の成長に効果的につなげていっている人たちがいて、自信を持ってやっているグループと比較した場合、失敗したときに早くリカバーができているなど、ポジティブ心理学ではマイナスだと思われていたことが、プラスの結果を生み出しているとか。

人種、性格、環境などによって、自信派なのか不安派なのかが左右されているらしいのですが、日本人は実は後者が多いそうです。ポジティブ心理学に違和感を持っておられた方には、朗報ですね。

バレリーナや歌手、一部のスポーツ選手に多く見られるタイプだなぁ...と個人的には思いました。

不安感を"coping strategy"として使うのは、私の場合はとても有効なケースとはっきりとおっしゃってもらえて、この1年ほどのもやもやが、だいぶすっきりしました。


人のセックスを笑うな

Photo友人の和代さんのブログには、小説を読む人はどんどん減っているとあるけれど、年々小説や文芸書を読む量が増加している私。

小説は確かに、楽しむために読みます。

和代さんはこう書いているけれど、私はどちらかというと勉強のために、小説を読んでいることの方が多いなぁ〜、と思いました。ビジネス書では学べないことが、小説ではいろいろ学べるから...

仕事柄、経営者の方とのおつきあいが多いのですが、実に彼らは様々な小説や文芸書を読んでおり、「なるほど、そういう読み取り方をするのか〜」と目鱗な出来事がよくあります。忙しいはずの人ほど、たくさん本を読んでいらっしゃるので、私もがんばらねば...と思います。

昔は9:1の割合でビジネス書を読んでいましたが、最近はこんな理由から5:5くらいになってきています。(6:4で若干ビジネス書が多いこともあるかしら?)

もちろん、楽しみながら読める作品も少なくないので(坂の上の雲は1月から読み始めたはいいものの、調べながら読んでいるので遅々として進まず、拷問状態になりつつありますが)、そういう意味では、いくつかの目的を達成しながら、読めるのは、楽しいとも言えるでしょう。

前置きが長くなりましたが、永作博美主演で話題となっている「人のセックスを笑うな」の原作を映画を観に行く前に読みました。2004年の文藝賞を受賞、2005年の芥川賞の候補作で有名な作品ですが、その過激なタイトルのあまり、手を出していなかった本。

内容
19歳のオレと39歳のユリ。恋とも愛ともつかぬいとしさが、オレを駆り立てた。歳の離れたふたりの危うい恋の行方は? せつなさ100%の恋愛小説。『文芸』掲載を単行本化。第41回文芸賞受賞作。

永作さんがインタビューの中で、タイトルを見て受けたくないと思ったけれど、原作を読んで、演じようと思ったというようなことをおっしゃっていたので、私も食わず嫌いをせずに、素直に読んでみようと手に取りました。

ユリのように生きられたら、もっと楽になるかもしれないな...

読み終わった直後の感想です。似たようなことを永作さんもおっしゃっていたけれど、本当にそう思います。

だからといって、私が奔放に生きるわけはなく、毎日着々とやるべきことを淡々とやって、その中で、自分なりの悩みや問題を1つずつ解決しながら、生きていく訳なんですけれど... もう少し、きっちりとらえ過ぎないで、流れにのって生きてみようかな。とは、思いましたが、それが果たして変わるのかどうかは、疑問。

この本を読むと、生きることに迷いながらみんな生きていっているのだと、思えます。その中で、どうやって自分なりの生き方を見つけていくのか。自分にとっての幸せって何なのか。考えさせられます。

不倫なわけだし、20歳も年齢が違うわけだし、やっていることは非道徳的なのだけれど、これも1つの恋愛の形なのかな...と思いました。

(総合評価:★★★★☆ 芥川賞候補になったのは納得。映画も観に行こうと思います)

業務連絡:Yへ、早速読みましたよ〜。例の本もゲットしました。


2008年3月 3日 (月)

潜水服は蝶の夢を見る

Photo2007年カンヌ映画祭監督賞受賞作品の映画の原作
、ジャン=ドミニック・ボービー氏の「潜水服は蝶の夢を見る」。99年頃に、入院先の病院のベッドの上で読んだ記憶があるのですが、内容を鮮明に覚えていなかったため、そして、本は自宅の書庫から見つからなかったので、再度購入し、読み直しました。

内容紹介
難病ロックトイン症候群がすべての身体的自由を奪った! 『ELLE』編集長が20万回の瞬きで綴る奇跡の手記「潜水服は蝶の夢を見る」本書は映画化され、2007年度カンヌ映画祭で監督賞受賞し、2月上旬から渋谷シネマライズほかで、全国ロードショー公開されます。


著者のジャン=ドミニック・ボービー氏は、1952年生まれ。ジャーナリストとして数紙を渡り歩いた後、世界的なファッション雑誌、『ELLE』の編集長に就任しました。名編集長として名を馳せますが、1995年12月8日、突然脳出血で倒れ、ロックトイン・シンドロームと呼ばれる、身体的自由を全て奪われた状態に陥ってしまったのです。まだ働き盛りの43歳でした。病床にありながらも、唯一自由に動かせる左目の瞬きだけで本書を「執筆」しました。本書は大きな話題を呼び、フランスだけでなく、世界28か国で出版される世界的なベストセラーとなりました。しかし、1997年3月9日、突然死去。本書がフランスで出版されたわずか2日後のことだったのです。

この9年の間に、私も自分で本を書くようになったから、その苦労が分かるようになったからかもしれませんが、20万回のまばたきでこの本を書いたことを思うと、それだけで、気が遠くなる作業を乗り越えてでも伝えたかったことは何なのかを必死で本文の中から読み取ろうとしている自分に気づきました。

9年前は、希望を捨てず生き続けようとする意思の強さに影響されましたが(法定伝染病第一種に感染して隔離されて、特殊な環境にいたのと、1日ばかり生死のふちをさまよった後、なんとか助かった直後の、不思議な高揚感に包まれていたときだったからだと思います)、今回は、20万回の瞬きで伝えようとする「自分がここに存在することの意味」の方が、より強いメッセージとして、伝わってきました。

本って読むタイミングによって自分がそこから感じとるものが異なるので、私はいいなと思った作品や気になる作品は何度でも読み返す派なのですが、この作品、また10年の歳月を経て読み直すと、きっと違った感想を持つのだろうと思いました。今回は、家族の介護について思うところももちろんあったのですが、10年後はもっとそれを強く感じるのだろうと。

(総合評価:★★★★★ 映画も観に行ってみたいです)


2008年3月 2日 (日)

クイール

Photoテレビで放送していたので、思わず見入ってしまった「クイール」。

あらすじ(goo映画より)
子犬の生ませの親、水戸レンのもとで生まれた、お腹にブチのあるラブラドール・レトリバー。盲導犬訓練士の多和田に引き取られ、育ての親、仁井夫妻の家で暮らすことになった子犬は、クイールと名付けられる。愛を受けて元気に育ったクイールは、1歳になると多和田の訓練を受け始めた。やがてクイールは、視覚障害者の渡辺と歩くことに。渡辺は犬に慣れない頑固者だが、徐々に心を通わせていく。そして2人がかけがえのないパートナーとなったある日、突然、事件は起きた。

生まれたばかりの、あどけなく可愛い子犬たち。思わず目を細めてしまう映像から始まる本作は、ベストセラーとなった本、「盲導犬クイールの一生」を映画化した作品。生まれてから育ての親を経て、訓練士の下で特別なトレーニングを受ける盲導犬は、人間の大事なパートナーとして活躍しているが、クイールの一生は、盲導犬がこんな風に育てられ、こんな風に人とコミュニケーションをとっていくのか、と、驚きとともにほのかな感動が湧き上がる。精一杯の愛を受けて育ったクイールは、精一杯の愛で人を包み返してくれるのだ。

クイールを見守る訓練士、多和田に椎名桔平、クイールとパートナーとなる渡辺には小林薫。人間だけでなく、犬の豊かな表情まで引き出した崔洋一監督が、温かな笑顔と涙を届けてくれた。

原作を読んでいるので、映画の中途半端さがとても気になりました。しかし、盲導犬の役をやる犬たちの演技はとてもうまく、これを撮影するのはとても大変だったんだろうなぁと、思いました。

盲導犬とは何か。盲導犬と暮らすのはどういうことなのか。子供の教育のためには、いい映画なのかもしれません。

(総合評価:★★★☆☆ )

それにしても、花粉症だから外に出たくないという理由で、自宅にいるのですが、朝から4本も映画を見て、7冊本を読んでいるのは、ちょっとまずいなぁ...と思いました。さすがに、他のこともしないと...ですね。


2008年3月 1日 (土)

中原中也との愛―ゆきてかへらぬ

Photoなぜか土曜日なのに朝の4時に目がさめてしまったので、長谷川泰子さんの「中原中也との愛―ゆきてかへらぬ」を読む。
#それは、めちゃくちゃ早く寝たから...という声が聞こえてきそうではありますが(笑)

内容
"運命の女"長谷川泰子が語る、中原中也と小林秀雄との壮絶な出逢いと別れ 女優志望の泰子には詩人中原中也との運命的な出逢いがあり、さらに小林秀雄との壮絶な出逢いと別れがあった。伝説の"運命の女"長谷川泰子が語る、衝撃の告白的自伝。昭和初期の文壇を知る資料としても貴重な一書。

中原中也という詩人は知っていましたし、長谷川泰子の名前も、詩をどこかで見たことはあったけれど、この2人の壮絶な関係までは知りませんでした。

中学生で同棲してしまう中原中也という人の感覚も分からないし小林秀雄との三角関係も、理解不能。長谷川泰子さんの視点から書かれた本なので、これがすべて真実だとは思えないので、これから、関連書物を読んでみようと思いました。

こういう自伝的書物を読むと、昭和初期の日本にもこういう人たちが居たのだと、驚きに近いものを感じます。


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